cold tears

初めて、ライブを見た時と同じ場所。



ヒロさんから渡されたチケットを片手に、ドキドキしながら自分の席へと向かうと、あの時と同じ席だった。




偶然か必然か、この際どっちでもいい。



ただ、これから始まるものに異常に焦がれている自分がいた。



「Grasshopperです、さぁいこうか。」






ヒロさんの一言で一気に会場は湧いた。





そして、ステージ中央で大きく手を広げて宙を見上げ、全身に照明を浴び煌々と輝き、その存在感を示す。





ドラムの柳瀬さんの力強いキック、さらに胃の奥まで刺激する村田さんのベース、滑らかでメロディアスな緒形さんのギター、そして、ハイトーンかつ力強く安定したヒロさんの声が重なり合い、最高の音楽が奏でられていた。