僕は、まだ愛を知らない




照りつける太陽の日差しを浴び、海までの道のりを漕いできたマウンテンバイク。



日除けになる日差しを遮る屋根付きのベンチの横にマウンテンバイクをとめ、ベンチに腰掛ける。



” 記憶とは美化されるもの ” と誰かが昔、僕に言った。



僕の頭の中に居る、断片的な海での記憶が
海辺で僕と思われる子供を抱き抱えた父と
髪を風になびかせ振り向く女性。



あれが、僕の” 母親 ”なんだろうかーーー・・・





< 6 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop