3人の王子様に捕まっちゃいました!?
私...
キス、しちゃった!?
「ふっ、かーわい。
初めてだった?」
ニコッとしながら私を見つめる目。
その顔は やっぱり綺麗だけど...
さ、さささ最低!
この人、最近話題になってる...
「ナルシストの知らない女性にキスする変態おじさん!?」
思わず口に叫んでしまった。
はっ!となった私は彼の目をそぉっと見る。
押されて、変な叫び声を突きつけられた彼は、ポカーンと口と目を開いたまま。
いや、可哀想じゃない!
あなたが悪いの!
「しっ、ししし失礼しますっ!」
発作が起きない程度にバックを拾い上げて行き先のない方向へ早歩き。
目の前に電柱があって、おでこを少しぶつけたけど、彼が見ていなかった事を願って また早歩き。
「ぶっ...あはははは!」
少し遠くから今更聞こえる彼の笑い声。
その笑い声から、お腹を抱えるほどだと想像つく。
目尻を熱くしながらも、無視して私は家に帰った。
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