3人の王子様に捕まっちゃいました!?
スッ...スッ...
...へ?
なにかされると思いきや...
イケメンさんは私の背中を上から下に摩った。
あ、これ。
昨日してもらったやつ。
「ヴッ............あ、あれ?」
1回、喉を鳴らしてみると...発作が起きなく、胸にも響きが無かった。
それどころか、発作が段々と鎭む。
そして、苦しくない。
「な、なんで?」
私が後ろを振り向くと、イケメンさんは フッて笑った。
「ん〜俺の魔法♪」
ピースしながら微笑むイケメンさんに、なんか安心した。
錠剤でも2〜3分は、かかる発作の鎮痛。
でも、イケメンさんがやってくれたら、2分もかからずに発作が終わる。
それは本当に魔法みたいで。
でも、魔法じゃなくて。
私を安心させてくれる、一つの“薬”だった。
「...あ、ありがとうございます。
イケメンさんは、すごいですね」
嬉しさで、自然と笑顔が浮かぶ。
ペコリとお辞儀をしてから、イケメンさんの顔を見ると、心なしか イケメンさんの顔が赤かった。
「...あ、あの?」
顔をじーっと覗き込むと、イケメンさんは はっとした。
「...杏ちゃんって可愛いよね」
突然、ボソッと言われたその言葉に 反応してしまう。
そんなこと、絶対ありえないのに。
...イケメンさんに言われたら自惚れちゃうよ。