3人の王子様に捕まっちゃいました!?







スッ...スッ...





...へ?



なにかされると思いきや...





イケメンさんは私の背中を上から下に摩った。




あ、これ。


昨日してもらったやつ。




「ヴッ............あ、あれ?」



1回、喉を鳴らしてみると...発作が起きなく、胸にも響きが無かった。


それどころか、発作が段々と鎭む。




そして、苦しくない。




「な、なんで?」






私が後ろを振り向くと、イケメンさんは フッて笑った。




「ん〜俺の魔法♪」



ピースしながら微笑むイケメンさんに、なんか安心した。





錠剤でも2〜3分は、かかる発作の鎮痛。



でも、イケメンさんがやってくれたら、2分もかからずに発作が終わる。




それは本当に魔法みたいで。


でも、魔法じゃなくて。



私を安心させてくれる、一つの“薬”だった。





「...あ、ありがとうございます。

イケメンさんは、すごいですね」




嬉しさで、自然と笑顔が浮かぶ。





ペコリとお辞儀をしてから、イケメンさんの顔を見ると、心なしか イケメンさんの顔が赤かった。




「...あ、あの?」




顔をじーっと覗き込むと、イケメンさんは はっとした。




「...杏ちゃんって可愛いよね」




突然、ボソッと言われたその言葉に 反応してしまう。


そんなこと、絶対ありえないのに。




...イケメンさんに言われたら自惚れちゃうよ。

< 22 / 65 >

この作品をシェア

pagetop