3人の王子様に捕まっちゃいました!?
「...そんなの...
思い違いだよ」
自分で言うのは寂しい。
淡那君の“好き”は、沢山の女の子の1人になってほしい“好き”。
私だけを...“好き”にはなってくれない。
「は、なして?」
手に目線をやって言うも、それは偽りの言葉。
離してほしいのに...離してほしくない。
私を見ててほしい。私だけを...。
...ねぇ。
淡那君。
苦しいのは...私、だよ?
なんで、淡那君が...そんな悲しそうな顔をするの?
その時...淡那君の手が緩まったから、私は手を離した。
緩まって...少し、離すのが躊躇したのは気のせい...なんだから。
「じ、じゃあ...」