3人の王子様に捕まっちゃいました!?
ドンっ...!
後ろを振り向いた瞬間、私の額が誰かにぶつかった。
「ったい!
ごっ...ごめんなさい」
痛みをこらえながらも、相手を見ずにペコリと頭を下げる。
うぅ...。電柱にぶつかったり、次は人にぶつかったり...。
私、落ち着きなさすぎだよ。
相手からの返答も無く、ふと目を開ける。
視線が下だから足元しか見えないけど...制服がズボンだから、男子かな?
そーっと顔を上げると...
「いって...」
片手で顎を抑えているのは...
「えっ、ええ!?」
これまた、イケメンさん!
キラキラしている...。
...んん!?
後ろに淡那君、前に知らないイケメンさんって...。
私、女子に見られたら死刑確定...じゃない?
「...下を向きながら歩くとか...。
目ぇどこについてんのか分かんねーの?」
男の子の割には少し高い声に 毒舌な言葉。
その容姿には似ても似つかない声に、驚きを隠せない。
「なに?気持ち悪いんだけど...」
怪訝な顔をするイケメンさんだけど、絶対に この人を見ると目は離せないと思う。
「あ、晴!」
私の後ろにいた淡那君が、突然声を上げた。
「...大我...お前 また女と揉めてんの?」
呆れたような声をだす、晴と呼ばれた男子。
「いや、それとはちょっと違くてね...」
チラッと私を見る淡那君。
意味深な目に、私は見て見ぬフリ。
「こんな頭悪そうなヤツ、やめとけ」
晴君が、淡那君に顎で言う。
な、なんなの!?この人!
イケメンだからってぇ〜!