3人の王子様に捕まっちゃいました!?
「あのぉ〜淡那君?
これは一体 どういう状況ですか?」
遊園地に来て十数分...。
私達は、大きなジェットコースターに並んでいた。
でも...
「あんちゃんの、発作防止♪」
そう言って淡那君はニコニコしながら私の手を握っているんです。
手が汗ばむ...って汚くなっちゃうから離してほしい。
それに...学校と同じ位の 女子からの痛い目線。
私...いつ開放されるんだろ。
「私、発作 起きないと思うけど...」
早く開放されたい一心で言った。
すると、淡那君が私の顔をのぞき込む。
「...あんちゃんの病気ってさ...
ストレス性の喘息?」
小声で言ってくれても、ぴたりと当てられると驚いてしまう。
そう。私は、喘息持ち。
生まれつき、小児喘息を持っていた。
でも...育つにつれ、段々悪化。
今は落ち着いたから、学校だって普通に行けてる。
いつ起きるか分からない。
もちろん、激しい運動してもなっちゃうけど。
大方、寂しかったり。
悲しかったりした時。
病院でも、看護師さんが ずっと付きっきりだった。
寂しく、悲しくならないように...。