3人の王子様に捕まっちゃいました!?
「う、わぁ〜!」
声を上げてしまう程の光景に、私は目をパチパチさせた。
キラキラ光る金色の長いトンネル。
その奥には、色々な形の像。
「イルミネーションだぁ〜!」
本物は テレビで見るのと まったく違う。
キラキラが目の奥に飛び込んで来て、目がくすんでしまうくらい。
「あんちゃん、入ろ?」
また、私の右手を繋げる淡那君。
そして、イルミネーションのトンネルの中へと入った。
「目がチカチカする...」
入って初っ端の感想がこれ。
私...色気なさすぎだよ...。
淡那君なんて ぶっって吹いてるし。
とほほ...。
「綺麗でしょ?イルミネーション」
目尻に涙を溜めた淡那君は、私の顔を覗き込んだ。
「うんっ!とっても!
ありがとう、淡那君」
満面の笑みで 淡那君を見上げながらお礼する。
っていうか...王子様+背景イルミネーション。
眩しすぎる。
女子達が見たら、歓声が止まらないんだろうな。
「菜々花ちゃん達にも見せてあげたいね〜!」
私が そんな事を言いながら進んでいると...。
クンっと行き先が止まった。
「...淡那君?」
後ろを振り返ると、淡那君が立ち止まっていた。
「あんちゃん...」
「...ん?なに?」
淡那君が、寂しそうな顔をして私を見つめた。