3人の王子様に捕まっちゃいました!?
「...なんで俺だけ、名字呼びなの?」
突然の質問に、驚いた。
しどろもどろになって、返事に困る。
「え、えと...」
握る手を強くされたら、淡那君の思いの強さが伝わってくる。
「...俺も名前にして?」
そんな...。寂しそうな顔、しないでよ。
いつも余裕がある淡那君に、余裕のない表情で言われると...
いやだ
なんて言えないじゃない。
「言ってくれないと
キス、するよ」
え、ええ!?
それは...困る。
けど...
声は出ないし。
少しひんやりする両手に頬を撫でられて。
トロンとしてしまう自分には勝てない。
ーーーーチュ...
イルミネーションのトンネルの中でのキス。
拒む事のできない この感情は、なんなんだろう?
背伸びしてまで、淡那君に近づこうとする私は
なんなんだろう?
――――Qこの感情はなに?