野獣の食事
「バレちゃーしょーがねぇー!そーだ!オレが伊藤晃だ!」

とうとう観念したのか、晃は胸をはり、自分の名前を名乗る。

男は、晃が言い終わる前に、また続け様に攻撃を繰り出す。

今度はビール瓶で、晃を突き刺そうとする。

ヒラリと避ける晃。

「この野郎!いばっていいやがって!しかも騙しやがったなー!」

男が怒るのも無理はない。

男は、次々と攻撃を繰り出す。

しかし、全くあたらない。晃がヒラリ、フワリとかわしている。

「落ち着けよ!心の友よ!オレはあの女とやってないぜ!だって、あの女じゃイカなかったし、イッテないなら、したことにはならんだろ!」

すごい言い訳だ。

ますます男は怒りだした。

顔を真っ赤にさせて、このままじゃ、晃を絞め殺しかねない。

「やかましい!そんな屁理屈通用するか!」

これは、男の言い分が正しい。
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