野獣の食事
カラン、コロン

…ほーら、奴がきた。

大声出して、女の話しをしながら、ブランディを頼むのさ。



………

…………… あれっ?

元気なく、ションボリとしながら店に入ってくる晃。

振り返り、弘が晃を眺めると、顔面蒼白で、いつものシャキッとしたシャツは、ヨレヨレになっている。

うつろな目つき、いくらか頬がこけている。

唇はカサカサとしていて、水分不足のように、どす紫色している。

「……どうした?…」

晃が、弘の隣のいつもの席に座ると同時に、弘は声をかけた。

弘は晃と小学校からの付き合いだ。

しかし、今までに、こんな晃は見たことはない。

「………」

しかし、晃からは返事がない。

ジッと俯いたまま席に座り、マスターが差し出したブランディを、チビチビと飲んでいる。

突然!晃の目から涙が零れ落ちた!
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