野獣の食事
「…恵美…」

再び恵美を今度は背後から抱きしめる。

恵美の胸の鼓動が急速に速くなっていく。

静かな公園で、辺り一面に響き渡るのではないかというぐらい、心臓がドクドク高鳴っている。

「オレと恵美の間に隠し事はよせよ…オレは恵美の全てが知りたいんだ」

後ろから抱きしめ、頬と頬とをピタリとつけたまま、耳元で囁く晃。

「…えっ…だって…」

恥じらいながらも、まだ抵抗する恵美。

抱きしめていた両腕の力をもっと強める。

「…オレじゃダメか?」

必殺!晃イチゴスペシャル!!!

!!

!!!

「…ダメじゃないです…」

恵美!陥落!!

後ろから抱きしめたまま晃が不敵な笑いを浮かべた。

…しかし…悪いやっちゃ…

恵美は淡々と、バックの中身について話し始めた。

話しは凄いイケないことの話しなのに、幸福そうな微笑みを浮かべている。
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