野獣の食事
舌と舌とを激しく、しかしまったりと絡め合わせる。

数分間の熱い時間を共有した。

「…最高だよ…恵美…」

目を潤ませた恵美は、足腰を震わせながら晃を見つめる。

間髪入れず、晃が問う。

「…パーティーって?」

涙目の恵美は抗うこともできずに答える。

「…大金持ちの人、大企業の社長とか、有名芸能人とかしかでられないパーティーです。」

いわゆるセレブの為の、セレブが主催するパーティーのことだろう。

しかし、そんなパーティーにでる為に何故クスリを…

「…なぜそんなパーティーにでる為にクスリを?」

「…私みたいな一般人がでるには多額なお金が必要なんです!」

語気を強める恵美。

「お金がそんなにもかかるのなら、行かなければいーじゃないかそんなパーティー…」

晃にしてはもっともなことを言う。

< 48 / 57 >

この作品をシェア

pagetop