野獣の食事
「どーした!!」

まだ暗い公園の片隅で晃の声が激しく響き渡る。
前を見ると一人の少女が立ちこちらを伺っている。

ピンクのワンピースを着た少女。

髪はもちろん巻髪で、半袖のワンピース、足元はピンクの靴を履き、肩からピンクのバックをさげている。

ピンクばかりだ。

思わず「お前はピー○か!!」…

突っ込みかけたが、事態が事態だけに、思いとどまった。

手にナイフが握りしめられている。

「…お前は一体誰だ!」

「…フフフ…」

不気味な笑い声が公園に響き渡る。

「…この女が悪いのよ…あのおかたを裏切ろうとしたのだから…」

サッと身体を翻すと、ピー○モドキは足早に立ち去っていった。

恵美を抱きしめ、傷の状態を確かめながら大声で叫ぶ。

「おい!しっかりしろ!大丈夫か!今すぐ救急車を呼ぶからなー!」

虚ろな表情を見せてはいるが、傷は浅く急所は外れている模様だ。
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