今日の空が紫色で

「Xは、〜で…、、これ分かる人ー?」

今は、数学の時間。

私は、私の頭的にも遺伝子的にも文系一筋、そんな奴が理系の問題なんて分かるわけないじゃない
なんて勝手に自己完結してるところで先生とバッチリ目が合ってしまった

「はい、じゃあ今目があった櫻子!」

「ひぇえっっ」

あ、しまった声が出てしまった
ううー分かんないよ?!
そもそもなんで図形の問題なのにXやYに加えて、点PやらQやら出てくるのよ、そんなの知ったこっちゃないわよ!

なんて一人で悪態をつきながら必死に考えたけどやっぱり私の頭は文系脳で全然答えが浮かばない。



すると隣からツンツンと腕を軽く押され
横目にするとその問題の答えが大きく
隣の人のノートに書いてあった

「答えは…__」

お、よく分かったな、櫻子にしては珍しいじゃないか!
なんて軽く笑いながら先生は私が座る事を許してくれた。

「ありがとう、かず!」

「どいたしまして」

そう言って私に少し馬鹿にしたような感じででも優しく言ってきたのは
私が唯一の男友達の
近藤 和也(こんどう かずや)


かずとは、なんと幼稚園から一緒の腐れ縁で嫌でもなんでも昔からの仲なのだ
そして私は、ここだけの話、男の人があまり好きではなくて
男友達がもっぱらいないのだけれど、
かずだけは昔からの友達だったりする



そしてかずは、頭がいい。女にモテる。顔も良いと思う、絶対本人に言ったら調子乗るから言ってやらないけれど。

そしてかずの家は、父親がいなく母子家庭で年の離れた姉が二人と、今小学校低学年の妹が一人いるから女に対して変な壁を持たず、気さくで誰に対しても優しい。


それだから中学になって声変わりもして
身長も伸び始めた中ニらへんから
どんどん女の子に告られちゃって。


あぁー!私もそんなモテるパラダイスを送ってみたかったなあーなんて思った
< 3 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop