深緑のルルーシュ
扉に手を突き、全神経を集中させた。



ふわりと波紋の様に、手を当てた部分から円形に外側が透けて見える。





一人、二人、三人。いや六人?



客間から玄関まで伸びる廊下には、六人の男達が巡回していた。


どうしたものか。



透明になってすり抜ける?それとも飛び出して全員薙ぎ倒すか。


でも目的は、伯爵様のみ。




この男達に用は無いのだ。





さて、ソファーで眠る男の様に、一時的に眠ってもらった方が都合がいいか。





この中に魔族は居ないが、どこに潜んでいるかは不明。






透明になって、催眠することにしよう。






透明感した扉から、魔力を全身に纏わせた。







部屋の中にある鏡には、私の姿が見る見るうちに部屋に溶け込んでいく姿が見えた。






さて、万が一にも襲われた時の事を考えて、武器は忍ばせておこうか。






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