深緑のルルーシュ
そんな村に異質な姿の医者。


魔法使いの中でも、珍しいオッドアイに、深緑の髪色。




「スカーレットと伯爵邸に忍び込んだら、奴等大勢で攻撃してきやがったんだ。だから...ルビーさんスカーレットが...」

「分かったから落ち着け。」



ある日じゃんじゃん降りの雨中、血塗れのスカーレットを担いでやって来たのは、アダム。

まだ青年で悪さばかりする餓鬼だ。


そんな二人が隣町の悪徳伯爵邸に忍び込んで、やられたのは自業自得なのだが...。

余りにも酷い仕打ち。

血が止まらない。



「よく連れて帰ってきたな。」



アダムは診察室の片隅で縮こまりながら地べたに座っていた。

スカーレットの傷は思った以上に深く、出血多量で危うい所だ。


「今からスカーレットの魔力を吸い取って、人間にする。」

「なんで!?待ってよ。そんな事したら...。」


「スカーレットが助かるには、細胞が邪魔している魔族じゃ無理だ。」





一見便利そうな魔族だって大きな欠点がある。


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