リライトリライト
 エアロバイクを隣でこぐ隆弘はたまに「バテてない?」と優しい笑顔を向けた。

 ジムで一緒に過ごせるものなんだという、よく分からない驚きと、公衆の面前でいちゃついているみたいで、なんだかよく分からない恥ずかしさだった。

「スタジオは何か予約した?
 ヨガを一緒に予約しない?」

「無理無理無理。
 すっごく体が硬いから恥ずかしくて見せれないよ。」

「じゃストレッチで後ろから押していい?」

「ダメダメ。
 ストレッチ一緒にやらないからね!」

 ハハハッと笑う隆弘にそんな顔されたら思い出が全部蘇っちゃうよ。
 最初から完敗してるような思いを浮かべた。



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