リライトリライト
約束をして帰って、寝て起きたら土曜なんてすごい。
大学の頃はドキドキし過ぎて何も手につかなかった覚えがある。
大人になったなぁ。
貴重な週末。
掃除や洗濯など家のことをこなした。
何かしていても気づけば隆弘のことを考えていて、でもそれは今までの悲しい気持ちとは違うワクワクするものに変わっていて嬉しさを噛み締めた。
不意に電話が鳴って考え事を中断すると、電話は考えていた隆弘からだった。
「もしもし?」
「イフイフ?」
ヤダ。懐かしい。
最初は瑛士が言ったんだけど、いつからか2人の暗号みたいに電話の時に言い合った。
「英語はHELLOだよ。
IFIFじゃないよ。」
「そこは笑うとこだろ?」
「ふふっ。そうなの?」
懐かしいなぁ。
「あ、じゃなくってさ。
謝らなきゃいけないのにふざけてちゃダメだよな。」
急に声が低くなってドキッとする。
大学の頃はずっとこんな声だった。
低い声がかっこいいって思ってたなぁ。
なんだか思い出の中の隆弘ってどんな風だったのか、理想が凝り固まって勝手な想像してたのかなぁ。
今は大学の頃より明るくてよく話してくれる。
だからって今が嫌なわけじゃないけど。
自分が隆弘の何を見て好きだったのか、よく分からなってくるよ。
「聞いてる?朋花ちゃん。」
「あ、うん。ごめん。」
「ごめんはこっちなんだ。
生徒が怪我をして、朋花ちゃんとの約束が無理そうなんだ。
本当にごめん。」
「ううん。大丈夫?その子。」
「もう病院も終わって大丈夫なんだけど、親御さんが仕事されてる方だから迎えに来るまで待ってないといけなくて。」
「そっか。頼れる先生は大変だね。」
「いや。うん。まぁ。」
言葉に詰まる隆弘にわざと明るい声を出した。
「この詫びは倍にして返してよね。」
「え?
ハハッ。そうだね。
朋花ちゃんって男前だね。」
「それ褒めてないでしょ?」
「褒めてる。褒めてる。」
学生の頃はお互いに甘えてたのかなぁって思う。
約束してて、それが他の用事で守れない時に喧嘩になったりした。
喧嘩というよりも私が勝手に怒って勝手に落ち込んで。
帰って来た隆弘がケーキを買って来たりして。
喜ぶと思って買って来てくれてると思うと仲直りするしかなかった。
本当に隆弘が好きで好きで…。
今なら仕方ないって思える。
自分だって、急な仕事が入ったら約束を破ることになる。
約束が流れて寂しくないって言ったら嘘になるけど。
大学の頃はドキドキし過ぎて何も手につかなかった覚えがある。
大人になったなぁ。
貴重な週末。
掃除や洗濯など家のことをこなした。
何かしていても気づけば隆弘のことを考えていて、でもそれは今までの悲しい気持ちとは違うワクワクするものに変わっていて嬉しさを噛み締めた。
不意に電話が鳴って考え事を中断すると、電話は考えていた隆弘からだった。
「もしもし?」
「イフイフ?」
ヤダ。懐かしい。
最初は瑛士が言ったんだけど、いつからか2人の暗号みたいに電話の時に言い合った。
「英語はHELLOだよ。
IFIFじゃないよ。」
「そこは笑うとこだろ?」
「ふふっ。そうなの?」
懐かしいなぁ。
「あ、じゃなくってさ。
謝らなきゃいけないのにふざけてちゃダメだよな。」
急に声が低くなってドキッとする。
大学の頃はずっとこんな声だった。
低い声がかっこいいって思ってたなぁ。
なんだか思い出の中の隆弘ってどんな風だったのか、理想が凝り固まって勝手な想像してたのかなぁ。
今は大学の頃より明るくてよく話してくれる。
だからって今が嫌なわけじゃないけど。
自分が隆弘の何を見て好きだったのか、よく分からなってくるよ。
「聞いてる?朋花ちゃん。」
「あ、うん。ごめん。」
「ごめんはこっちなんだ。
生徒が怪我をして、朋花ちゃんとの約束が無理そうなんだ。
本当にごめん。」
「ううん。大丈夫?その子。」
「もう病院も終わって大丈夫なんだけど、親御さんが仕事されてる方だから迎えに来るまで待ってないといけなくて。」
「そっか。頼れる先生は大変だね。」
「いや。うん。まぁ。」
言葉に詰まる隆弘にわざと明るい声を出した。
「この詫びは倍にして返してよね。」
「え?
ハハッ。そうだね。
朋花ちゃんって男前だね。」
「それ褒めてないでしょ?」
「褒めてる。褒めてる。」
学生の頃はお互いに甘えてたのかなぁって思う。
約束してて、それが他の用事で守れない時に喧嘩になったりした。
喧嘩というよりも私が勝手に怒って勝手に落ち込んで。
帰って来た隆弘がケーキを買って来たりして。
喜ぶと思って買って来てくれてると思うと仲直りするしかなかった。
本当に隆弘が好きで好きで…。
今なら仕方ないって思える。
自分だって、急な仕事が入ったら約束を破ることになる。
約束が流れて寂しくないって言ったら嘘になるけど。