君恋し、いつもそばにいるから

祐香は俺の食欲以上に6枚のピザをペロリと食べた。

それを見たらさすがにピザはしばらくいらないと思った。

ただ、無心に食べていた祐香の唇にソースの赤オレンジが付いてて、拭ってやりたいって……

その唇に、目がいってしかたなくて……



「 出る?」

「 え、ああ… だね 」



もう、この店を出たら祐香とは会えない?



彼女と別れて1ヶ月… もう次の恋って、早すぎ?

俺、軽いか?



「 あ、あの春賀君…… 」

「 うん、何?」



バイバイ、って言われるか……



「 良かったら、友達になって? 知り合ってすぐに友達って難しいと思うけど、春賀君いい人だから、その… ダメかな?」




……可愛いにも程があるってか。

照れて言われたら、そんな事言われたら、うんって言うしかないじゃん。

俺、男なのに……

普通に狼になれるのに……


何にも知らないでいいのかよ、知らねぇぞ。



「 いいよ、友達。大歓迎!」

「 あはっ 良かったぁ 」



その笑顔、見たいしな。


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