【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
「…このまま、水美の部屋…行ってもいいか?」
「……汚い、ですよ?」
「それでも、いい。丸ごと受け止めてやる。それくらい、好きなんだよ…。今までの自分引っ繰り返しても、こんな自分は出て来ない。これでも戸惑ってるんだ…」
「瑛飛さん…」
「そのまま、荷物まとめて、俺の部屋にくればいい」
「それは…だめ」
「どうして?」
「ちゃんと、順番踏まないと嫌なの」
顔を赤くしてそう言うと、彼は少しだけ体を離して、私の瞳を見つめながら、頷いてくる。
「敬語、なくなったな」
「…!あ…」
「いいよ。そのままで」
「でも…」
「可愛いから…」
「ばか」
臨界点を突破してしまえば、あとはもうなし崩し状態。
今まで、何を躊躇っていたのかと、馬鹿馬鹿しくなる程、時は軽く進んでいく。