【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
「水美…」
「そんな声で呼んでもだーめ」
流されて、泣かされるのは、もう嫌だ。
それが彼ならば…余計に…。
きっと、これが私にとって最後の恋になるだろうから…。
だから、わざと拗ねたり怒ったりして、彼の気を引くような行為を繰り返す。
押したり引いたり、そんな駆け引きの仕方は分からないけれど…彼に見合う為にはそうやってレベルを上げていくしかないんじゃないかって思うから。
「あのさ、今度また撮影あるけど…水美も見学に来てみる?」
ビールを片手に、彼はにやにやと笑う。
それが凄く意地悪な顔付きで、思わず眉間にシワが寄ってしまった。
でも…。
「今より、男前な俺が見れるよ?」
なんて、言葉に絆された。