【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜


とりあえず、ここは面白いので、いっちょからかいに行くとしますか。
と、ニマニマしながら電話を終えて廊下を歩いていく上司の背後に回ったわけなんですが…。


ほんと、私って補佐に関して、意地悪になっちゃうんだろう?


多分それはね、二人の行動があからさま過ぎな程、ラブラブになってしまってるから。
それなのに、お互いそれに気付いてない…鈍感さん達だから。

どうにも、イジり倒してしまいたい。
あぁ…自分に悪魔の尻尾が生えているのが分かります。
だけど、やっぱり衝動は抑えられないわけで…。


「ほーさっ!」

「うぉ!な、なんだよ、神田かよ」

「だから、そんなんで韻踏まないで下さいよ」

「あのな、お前なんでそんなに俺に突っ掛かる訳?」


そんな嫌そうな顔されても、私は怯まない。
ちょっと悪そうな笑みを浮かべて、言葉を続ける。


「ふふ、センパイ、幸せそうですよねぇ?」

「…うるさいよ?」

「もう、補佐がそんなにデレるとは…補佐の目指す所の鬼軍曹とはかなり掛け離れていってますねぇ?」

「かーんだ!」

「いいじゃないですかー!私応援してますし?」

「………」

「あ。お願いですから、私に余計な雑務押し付けないでくださいよー?ではでは〜」


ひらひらと手を振ると、チっと舌打ちをした補佐を置いて、私は自分のデスクに戻った。

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