【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
私の目の前で展開されていく、二人の世界は独特で。
本当に目まぐるしくもどかしく…とても歯痒い関係でしかないのに。
どうしてこんなにも、気になってしまうのか……。
それは、まるで親心のような。
それはまるで、母性のような。
いや、待て。
母性はない。
それは絶対に…。
盛大に自分に突っ込みを入れながら、私は残りのパスタと、取り分けてもらったサラダを平らげた。
センパイは、既に食べ終えていて、私の食べる様子をニコニコと見ていてくれる。
「よし。疑問も解決しましたし、戻りましょ!」
「えぇ?何か聞きたいことがあったんじゃ…?」
「はいもう、なんとなく全部オッケーです!」
そう言うと、にんまりと笑って、私は会計を済ませて此方を向いたセンパイに耳打ちをした。
「補佐との関係進んだら教えて下さいね?」
「……!彩良ちゃん!それセクハラ!」
コツン、と頭を叩かれて、私は無邪気に舌をぺろっと出した。
センパイには、とにかく、センパイらしくいて欲しい。
だから、これからも目が離せない…。