【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
「それにしても、だ。大原さんは…ほんとに水美の事をからかってるだけなのかねぇー?」
「あれ、からかってないって言ったらただのセクハラだし、ただの虐めだよ!」
ふんっ!と鼻を鳴らしてそう言い切ると、愛未は苦笑いを浮かべた。
「んー…。そういうのじゃないと私は思うんだけど」
「え?何か言った?」
愛未は何かを思案するように、天井の方を見やった。
そして、何かを思い付いたかように、にんまりとした微笑みを私に向けてくる。
「大原さん、水美の事好きだよね…」
「はっ?」
「ほら、私はさ、受付だから普段の二人のやり取り見られてないから、水美の言う事だけ聞いてて、セクハラなのかなー?とも思ったんだけど…」
そもそも、嫌いなヤツを相手にする程、暇な人間じゃないでしょ?
そうキッパリと言い切った愛未は、既にほろ酔い。
打ち出された答えに、狼狽える時間も無く、酔ってしまってる彼女のご機嫌取りに気を回した。