【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
「そんなに目くじら立てなさんな」
ぽんぽん
もう一度、頭を撫でる。
彼女の髪は、しっくりと俺の手に馴染む。
さらさらしていて、いい香りがして、それだけで胸がいっぱいになりそうな…。
今更思春期かっての。
「ほら、これやる」
「…これ!」
「そ、ル・シューラのマカロン」
「…補佐のコーヒーを、今すぐ入れます!」
見た目、クール系美人。
でも、実は熱血漢…というのか、何事に置いても必死というのか。
でも、中身はやっぱり女の子だから。
甘い物も、綺麗な物も、それなりに好んで愛用しているようで…。
彼女のデスクはピッカピカだ。
清潔感に溢れていて、書類等はしっかりと整理整頓されている。
そこに、必ず日替りで置かれる一輪挿しの花。
今日は、小さめに切ったカスミ草だった。