【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜


そこへ、ガヤガヤと彼女に向けて声が掛かる。


「久倉さーん、コンパス貸してー!」

「久倉さーん、次の会議の書類って何処だっけー?」

「久倉さーん!」


お前らは、彼女が居ないと何も出来ないのか…。
そう思うとなんとなく怒りが込み上げてくる。


「おい、丹下(たんげ)。コンパスくらい自分で用意しとけ。それから、佐々木。書類の確認出来てねぇとは何事だー?あぁー?」

「すみませーん!」


俺がそうゲキを飛ばしてる間。

彼女は涼しい顔をして、「はいこれ」なーんて、テキパキと言われた物を準備してそれぞれに手渡してしまう。
そして、それが落ち着くとさも何事もなかったかのように、コーヒーを啜りながら、パソコン画面を見ている。


なんだかねぇ…?

ほんとに、呑気なもんだ。
こっちは、理性総動員で接してるというのに。

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