【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
「補佐…これ、なんですけど…」
さらりさらり。
彼女の髪は艷やかで、いつだって目を奪われる。
程良いトーンの髪色がまたなんとも、彼女に似合っていて…。
「何です?」
「…いや?なんでもない」
触りたい、なんて言ったら多分。
彼女は真っ赤になって背中を向けるんだろうな…。
恋愛経験の浅いだろう彼女からは、面白いようにそのクールな外見からかけ離れた表情が伺えた。
他の奴らは、そんな事ないんだろうけども。
「ひーさーくーらっ」
「何ですか?」
俺の心をくすぐっていくのは、その隠そうとする彼女の必至な想い。
愛したい。
滅茶苦茶にしたい。
思い切り甘やかしてやりたい。
そんな想いが芽生えたのは、丁度彼女がこの課に配属される一ヶ月前。