【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
センパイの下に付いてもう半年。
あれこれと理由をこじつけてのスキンシップも多くなり、何かと二人の時間を見付けては過ごしているというのにも関わらず。
一向に、二人の関係は進まない。
なんなの?
この人たち。
子供かよ。
そう突っ込んでやりたいのを必死で堪え、私はセンパイに声を掛けた。
「水美セーンパイ!お昼、行きません?」
「ん?あ、もうそんな時間?そうだね、じゃあ行こっか。すみませーん。お昼出てきまーす」
「行ってきまーす」
にっこり微笑むセンパイは、本当にお人形さんみたいに綺麗な顔立ちをしている。
濃いめの茶に染まったストレートの髪に、陶器みたいな透き通った肌。
切れ長の瞳に、ツケマ増量それともマツエクですか?と聞きたくなる程、自然に長い睫毛。
薄い口唇は、程よくリップが馴染む形で整っていて、手足もスラッとしている。
身長は162cmの私よりも少し低いけど…。
それでも、今だってランチに行く道すがら、振り向く男は多い。
そんな中、私達はOLさんでほぼ席の埋まっているパスタ屋さんに入った。
…あーんな視線を受けてる所を、補佐が見てたら、一人残らず倒してそうなんだけど…。
くす
そんな事を考えてしまって、思わず笑った私に対して、センパイは…ん?と小首を傾げる。