【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
「あー?誤解するような奴なんていねーよ?皆帰ったし」
「はっ?!」
「だからー。今は俺とお前の二人きり。だから、安心しろ」
と、またも頭をぽんぽん。
って、安心できる訳ないし!
一番不安だし!!
私の心の叫びは、無情にも口から飛び出て行く前に、彼からのキスで塞がれた。
「んー…という訳で。水美…」
「……っ。………はい?」
「ちょっと、膝貸して」
「は?」
「俺、ここんとこ寝不足なのよ。だから、寝かし付けてくれよ」
「何処の3歳児ですか…」
「3歳児はあんなキスしないだろ?」
「〜〜〜っ!」
「悪い、ほんのちょっとでいいから…」
人の事を茶化したり、褒めたり、怒りを宥め透かして、そしてダイレクトに欲しい事を強請ったり。
大人なんだか子供なんだか、良く分からない人。
「も、もう!仕方ないですね!」
私は観念して、自分の膝を差し出す。
と、そこに柔らかな髪が降りてきて、そのまま彼の頭も付いて来る。