【完】溺愛恋愛マイスターにぞっこん?! 〜仔猫なハニーの恋愛奮闘記〜
彼女は、その一つ一つをみる度に頭を抱えて唸っている。
その度に「不満か?」と問えば「不安」と返って来るんだから…不思議でならない。
なのに、
「瑛飛さんて不思議…」
なんて、向こうから言われるのはちょっと心外だ。
「なーんで?」
「もー!だから、どうして下着のサイズまで!」
「ん?それはさ、抱き心地とか…それからあとは妄想で?」
「…へんたい」
「言ってろ」
なんだかんだ言っても、いい年した男が、それくらいたしなんでなくてどうする。
余裕?
そんなの、とっくにないんじゃないか?
気付けば彼女のペースに嵌まり込んでる気がしてならない。
それなのに、彼女は俺を丸っきり一途ではないと言って信用してくれないし…女の影を見付けようとさえする。
影?
彼女を見掛けたその瞬間からの、俺には一人しかいらないんだと思い知った。
だから、全てを綺麗に精算したんだ。
だから、早くちゃんと見て欲しい。
目の前いる、俺の事だけを…。
お前を欲してる、俺の事だけを。