碧眼の副社長は愛をささやく
「ハイ!」

彼の声が聞こえ、どきん、とする。

「あ、あの、橘 綾乃です、先ほど、パーティで出会った」

勢いづいて、一気にまくしたてる。

「綾乃さん、連絡くれたのですね、嬉しいですよ」

優しい声にほっとする。

心臓はばくばく言っているが、少し落ち着いた。

「食事、いいですか?」

「はい、もちろんです」

「今はどこに?」

「職場近くの喫茶店です」

「今いる場所からだと、20分程で着ける・・・
4時に会社の前で待ち合わせでどうですか」

「はい」

「少し早いから、ショッピングビルでも回って、それから食事でもいいですか」

「はい」

「レストランはおすすめの店があるのですが、フレンチですが大丈夫?」

「はい」

私もフレンチでレストランを検索していたので、
同じ気持ちだった事に、喜びが沸き上がる、
私のは、単に検索しただけの店なので、おすすめの店があるなら、
もちろんそちらの店へ行ってみたい。

「それでは、4時に、迎えにいきます」

「お願いします」

そう言って電話を切った。
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