碧眼の副社長は愛をささやく
仕事が終わり、会社を後にしたのは、やはりと言うか、
9時40分だった。

「遅くなったな」

明日は、休日出勤した事もあり、午前中は休みにしてくれた。

「お風呂、入浴剤入れよう」

優しい香りに包まれ、マッサージするのは至福の時、
少しお手入れさぼり気味だったので、
保湿が強いクリームつけるかなど考えながら歩く。


家の近くまで来た時だった。

「思ってたより早かったね」

聞きなれた声にはっとなる。

車からエリックが降りてきた。

「エリック?どうして」

「どうしても、一目会いたくて」

そう言って、ぎゅっと抱きしめられる。

「エリック」

目に涙が浮かび、胸がきゅっとなる。
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