碧眼の副社長は愛をささやく
「いつから待っていたの」

エリックから少し離れ、腰に手を回して聞く。

エリックは、私の涙をぬぐいながら答えた。

「9時頃からかな、10時に仕事終わるって聞いていたから、
 10時20分頃会えるかなと思ってたんだけど、会えて良かった」

そう言って、もう一度抱きしめる。

胸はどきどき言って、予想以外に会えたという事に、喜びが胸に広がる。

少し離れ、見つめあい、当然のように口づける。

口づけの後、私の髪をなでた。

「疲れているだろうから、ゆっくり休んで」

「ありがとう」

「会えて嬉しかったよ」

「私も、今日は本当にありがとう」

そう言って、ほほにちゅっと口づける。

お互い、手をにぎり、しばらくしててから、手をほどき別れる。

エリックの車が走り去るのを、車が見えなくなるまで見送った。
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