碧眼の副社長は愛をささやく
決意
「で、まだ言ってないと」

「言っておりません」

はあ、と真紀がため息をつくのを聞いている。

ここは私の部屋。
実家暮らしで、6畳の一部屋が私の部屋となっている。

ベッドに机。
本棚には美術関連の本とファッションの雑誌、
もう一つの棚には化粧品が並んでいる。

今日は小学校、中学校の幼馴染の真紀が来ている為、
母の部屋からローテーブルを持って来ており、
部屋はかなり窮屈になっていた。

ティーポットから、紅茶を注ぎながら、
真紀がうむうむと考えている。

「まだ寝てないと」

「寝ておりません」

はあ、とまたため息。
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