碧眼の副社長は愛をささやく
「何か食べたい物はある?」

車を走らせながら、さっきとはうって変わって上機嫌で質問してくる。

「なんでも」

「お任せでいいんだね?」

「ええ」


料理・・・作ってくれるの?


まったく予想していなかった展開に、茫然となる。

お任せだからと、スーパーの駐車場で待っていると、
袋2つ分を持ったエリックが帰って来た。

その姿は何百万と言う宝石をいくつも扱う、
宝石店の副社長とは思えない。

「お待たせ」

と言って、後部座席に買って来たものを置いて、
その中から、缶ジュースを出す。

手渡されたのは、グレープフルーツジュース。
エリックはコーラーの缶ジュースをもって、運転席に戻る。
ホルダーに缶を置いて、シートベルトをする。

「どうぞ、飲んで」

「ありがとう」

グレープフルーツジュースを飲みながら、胸が高鳴っているのを感じた。
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