碧眼の副社長は愛をささやく
「僕は料理の下ごしらえしてしまうよ、
 綾乃は、本でも読んでゆっくりしてて」

「この本フランス語?」

「半分は英語かな、大学時代はアメリカにいたから」

「そうなの?」

「経営学を学ぶにはアメリカが良かったから、GIAの資格も取りたかったし」

「GIA?」

「米国宝石学会の宝石鑑定の資格だよ」

「すごいのね」

エリックは買って来た食材を、冷蔵庫にしまったり、
逆に使うのであろう食材を冷蔵庫から出しながら答える。

「いずれ、家業を継ぐつもりだったし、叔父もいたからね、楽しかったよ」

「エリックは3か国語話せるのね」

「そうだね」

「私も語学やった方がいい?」

「うーん、10年は日本いると思うけど、いずれフランスに
 戻ると思うから、フランス語は出来るといいかな」

「分かった、10年あれば何とかなると思うわ」

「急ぐ事ないよ」

「ありがとう」
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