碧眼の副社長は愛をささやく
お鍋に火をかけながら、鍋の方をじっと見る。

「綾乃、そんなに気にしなくても・・・」

「駄目、本とか読んでしまうと、焦がしちゃう」

真剣に鍋を見る。

エリックはそんな私を抱きしめ。
ありがとうと言っていた。

「そろそろいいかな」

しばらく時間が経った頃、鍋の具材が柔らかくなった事を確認して、
火を止める

「後は食べる前にルーを入れるだけ」

そう言って2つの種類のルーを用意する。

「2種類入れるの?」

「そ、基本辛口なんだけど、少し甘口いれると、マイルドになるから」

「本格的だね」

ルー1つで感心しているエリックに、大した事じゃないのに、と微笑む。
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