碧眼の副社長は愛をささやく
鍋の火を止めたら、余裕ができ、本を読んだり、
思い思いに過ごしている。

エリックは私を撮った写真を編集しており、
真剣に写真をいじる姿に、少し恥ずかしくなった。

「そう言えば、妹がもうすぐ日本に来るらしいよ」

エリックには21歳になる弟と、19歳の妹がいる。

「妹さんが?」

「うん、ただ、ブラコンって言うか、
 結構僕にべったりだから・・・綾乃気をつけて」

「うん」

仲のいい兄弟なのねと、さらりと流す。

部屋には、洋楽のヒット曲ランキングのラジオが流れており、
時折、耳を傾ける。

エリックの部屋には、かなり大きなスピーカーがあり、
私の家にあるコンポとの音の違いに驚いていた。
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