碧眼の副社長は愛をささやく
一目見ただけで、その人の周りだけ、空気が違って見えた。

つい、しばらくその男性を見つめてしまった。

「ワインくれるかな」

「はい」

その言葉にはっとなって、あわてて笑顔を作り、ワインを手渡す。

その後は、またその男性を見てしまった。


少し長めの茶色い髪は柔らかそうで、少しウエーブがかかっており、
顔立ちははっきりしている、
碧眼は少したれ目で、それが彼の雰囲気を更に優しくさせていた。

白のスーツに身をまとい、首元はネクタイではなく、
目と同じ青のスカーフを巻いている。

その彼に女性が3人グループで近づき声をかけている。

お酒を配りながらも、その男性を見ていると、
優しく対応しながらも、はっきりとその女性を退けているのが分かる。


どくんと胸が跳ねる。


彼をつい見てしまっている所からして、惹かれていたのだろうが、
優しいながらも、女性をたぶらかす事がない事に、
一気に心を奪われてしまった。


素敵。


体の温度が一気に上昇する。
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