碧眼の副社長は愛をささやく
茶色で、柔らかそうなウエーブがかかった髪、
何といっても、青いたれ目、
年は10代後半だろうか、
細見で、少し胸がぺったりの女の子。

この可愛い少女、一目見て、エリックの妹だと分かった。

お人形さんみたい。
頭をぐりぐりしたい衝撃を抑える。

「別れて!」

「それはできないわ」

いきなりの事にびっくりする。

妹さんは、むむむ・・・とした顔をして、部屋の奥に入って行く。

「じゃあ、確かめさせて!」

「何をすればいいの?」

「その指輪をテーブルに置いて、手紙に”さよなら”って書いて」

「それで?」

「エリックがそれで諦めれば、私の勝ち、迎えに行けばあなたの勝ち」

しばらく考える。

「いいわ」

妹さんは憮然とした顔をしている。

私は指輪を外し、メモに”さよなら”と書いた。

「エリックが迎えに来てくれたら、もう反対しない、約束してくれる?」

「約束するわ」

私はうなずいて、部屋を後にした。
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