碧眼の副社長は愛をささやく
自分の家の部屋に戻って40分。

ココアを入れるも、口に付けてはすぐ離してしまう。

エリックは絶対来てくれる。
そう信じて指輪を置いたのに、ふと不安になる。

妹さんは、エリックにどう説明するだろう・・・後悔が襲う。

大丈夫!大丈夫!自分に言い聞かす。

時計を見るも、前見た時しか3分しか経ってない。
すごく時間が遅く感じる。


ピーンポーン


ベルの鳴る音がして、あわてて玄関に向かう。

戸を開けると、エリックが飛び込んできた。

『アヤノ!』

発音がフランス風で、よほど慌てているのが分かる。

「どうゆう事なんだ!」

私の手をとりながら、せわしなく問いただす。

後ろでは、泣きそうな顔をした妹さんが、
エリックの服をつまんでいた。

よく見ると、エリックの服はスーツのまま、
よほどあわてて、飛び出してきたのだと分かる。

来てくれたと言う安堵で、胸が温かくなる。

「とりあえず、エリックの部屋、戻りましょうか」

そう言って、エリックのほほにキスをした。
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