私、今日からお金持ち目指します?
六回目 自由人になる!
「さて、六回目、今回が最終回となります」
「いや~ん」と、怜華嬢と美麗嬢の声が会議室に響くと部屋が笑いに包まれる。上条勝利も微笑みを浮かべ、「ありがとう」と彼女たちに視線を送る。さらに大きくなる奇声。
煩い! みんな楽しそうでいいわね。今日という日が一生こなけらばいいのに、と思っていた私はやさぐれながらコッソリと深い溜息を吐く。
「色々言ってきましたが、最後に、この言葉をみなさんに贈ります。『自由人になる!』です」
自由人? “や”の付く危ない人になれと?
「勘違いしないで下さい。僕は決して、危ない自由業を目指せ、と言っているのではありません」
そう言いながら、なぜ私に視線を向ける!
「僕が言っているのは、何ものにも囚われることのない『自由な人』になって下さい、と言っているのです」
「ハイ!」と芦屋君が手を上げる。
「囚われる? なににですか? 俺、馬鹿になったのかな、上条さんの言っている意味が分かりません」
「だろうね。君は既に自由人だから」
芦屋君の顔が益々ハテナになる。
「君は現在、親の庇護の元にいる。それも絶大な地位と権力と財産を持った。君はその恩恵に与っている」
「だから、自由人だと?」
芦屋君はどこか不満顔だ。どうやら、親のことを持ち出されたのが癇にさわったようだ。
「いや~ん」と、怜華嬢と美麗嬢の声が会議室に響くと部屋が笑いに包まれる。上条勝利も微笑みを浮かべ、「ありがとう」と彼女たちに視線を送る。さらに大きくなる奇声。
煩い! みんな楽しそうでいいわね。今日という日が一生こなけらばいいのに、と思っていた私はやさぐれながらコッソリと深い溜息を吐く。
「色々言ってきましたが、最後に、この言葉をみなさんに贈ります。『自由人になる!』です」
自由人? “や”の付く危ない人になれと?
「勘違いしないで下さい。僕は決して、危ない自由業を目指せ、と言っているのではありません」
そう言いながら、なぜ私に視線を向ける!
「僕が言っているのは、何ものにも囚われることのない『自由な人』になって下さい、と言っているのです」
「ハイ!」と芦屋君が手を上げる。
「囚われる? なににですか? 俺、馬鹿になったのかな、上条さんの言っている意味が分かりません」
「だろうね。君は既に自由人だから」
芦屋君の顔が益々ハテナになる。
「君は現在、親の庇護の元にいる。それも絶大な地位と権力と財産を持った。君はその恩恵に与っている」
「だから、自由人だと?」
芦屋君はどこか不満顔だ。どうやら、親のことを持ち出されたのが癇にさわったようだ。