私、今日からお金持ち目指します?
バレちゃったのって、何をシレッと宣わっているのだ!
「実は勝利君の母君、皐月(さつき)さんと私ね、ご学友? アレなの」
テヘッと舌を出し、肩を竦める母を鏡越しに見ながら、その仕草が似合うのは十代までだ……と思いながら、似合う母に溜息が漏れ、怒る気力もなくなる。
「でね、最近、久々に再会して、あっ、勝利君と冬夏も昔会っているのよ、覚えている?」
やっぱり! あの時のアイツは彼だった。
「それで、二人も再会させようよ、ということになって、皐月と企んじゃった」
お茶目にニコッと笑う母。
企んだだと! なぜそんな余計なことを!
「じゃあ、お店の立て直し云々は!」
「ウーン、全部が全部嘘じゃないけど……」
どういう意味?
「冬彦さんの代で、店は閉めようと思っているの」
何だそれ!
「確かに、昔のような勢いはないけど、借金も無いし、細々とならやっていけるのよ。でも、冬彦さんも私も、もう五十代でしょう。そろそろ老後をどう生きるか考え始めてね」
老後って……母からそんな言葉が出るとは……。
物凄くショックだ。
「実は勝利君の母君、皐月(さつき)さんと私ね、ご学友? アレなの」
テヘッと舌を出し、肩を竦める母を鏡越しに見ながら、その仕草が似合うのは十代までだ……と思いながら、似合う母に溜息が漏れ、怒る気力もなくなる。
「でね、最近、久々に再会して、あっ、勝利君と冬夏も昔会っているのよ、覚えている?」
やっぱり! あの時のアイツは彼だった。
「それで、二人も再会させようよ、ということになって、皐月と企んじゃった」
お茶目にニコッと笑う母。
企んだだと! なぜそんな余計なことを!
「じゃあ、お店の立て直し云々は!」
「ウーン、全部が全部嘘じゃないけど……」
どういう意味?
「冬彦さんの代で、店は閉めようと思っているの」
何だそれ!
「確かに、昔のような勢いはないけど、借金も無いし、細々とならやっていけるのよ。でも、冬彦さんも私も、もう五十代でしょう。そろそろ老後をどう生きるか考え始めてね」
老後って……母からそんな言葉が出るとは……。
物凄くショックだ。