私、今日からお金持ち目指します？
「極端に言えば、富豪たちの毎日は、会食とパーティー三昧で、毎日がステーキだ、ということだ」

ウゲッと芦屋君が顔を顰める。

「それでもいいわ、毎日素敵な場所に行けるんですもの」
「私も！　毎日、お洒落ができるなんて最高！」

怜華嬢と美麗嬢は顔を見合わせ、ウフフと微笑む。
何というか……呆れるほど逞しい二人だ。

「なら」と上条勝利がニヤリと笑う。

「君たちを仮面舞踏会にご招待しよう。三日三晩続くハードなパーティーだ。実地研修というところかな？」

エッ！　と会場が息を飲む。

「トップシークレットのパーティーだから、芦屋君の父上でさえ知らないと思うよ」

芦屋君がゴクンと唾を飲み込む。

「もしかしたら、それって……幻と言われている超富裕層のパーティーですか？」

超富裕層？　富裕層の上っていうこと？

「流石だね。その通り」
「うわぁ！　すげぇぇぇ！」

芦屋君が壊れた。
案の定、「その言葉使いは、頂けないね」と上条勝利が苦笑する。

「あっ、すみません。物凄く興奮しちゃいました」

芦屋君を興奮させるパーティー？　シンデレラが参加した晩餐会のようなものだろうか？　と貧相な想像力を働かせていると……。
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