君とだけ 、キス

「 英ちゃん、今日も彼氏さん来たみたいよ 」

「 いえ… 彼氏じゃないので 」



三上 修吾… アイツは私に一目惚れしたとか言った日から夕方6時に必ず店の外にいる。

毎日、毎日…

毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日……


暇人めっ。



「 英ちゃん、もう上がっていいよ。それからこれ、彼氏と食べてね、ふふふ 」




ふふふって……



「 店長、ほんとに彼氏じゃないので~ 」

「 はいはい、照れ屋さんね 」



違うのに!!



店長に手渡されたのは新商品のケーキ。

要らぬ親切でアイツの分まである。



はー………



毎日来るアイツは飽きもせず、一人で勝手に喋り私を送ってる。

とは言え、私も慣れてしまい……



「 お疲れ、英 」



呼び捨てにされるのも慣れて……



「 ん、店長がくれたの、食べる?」

「 お!じゃ 英ん家で 」

「 あんたん家で!」



あ…… じゃなくて!!



「 間違えた、どっかその…辺、で…… 」



三上 修吾、今彼はすごくキラキラしています。

私が彼の家で食べると言ったせいで……



「 英~ 」



うざっ…


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