君の思いに届くまで
車内にはただ強い雨音と二人の荒い息づかいだけが聞こえている。
外の雨はますます激しくフロントガラスに打ち付け、外は全く見えない状態だった。
この閉ざされた空間に息苦しい気持ちになる。
気を紛らわせるためにタオルでそっと自分の目元を拭いた。
「ヨウ」
琉のかすれた声が雨音に混じって聞こえる。
その時、琉の体が私に覆い被さった。
雨に濡れた琉の体はしっとりとしていたけれど、とても熱かった。
その鼓動はとても激しくて、私までその鼓動につられてドキドキを増す。
琉の目は熱く潤んでいた。
「キスしてもいい?」
私は頷いた。
琉の温かくやわらかい唇が私の唇を包んだ。
優しく触れたようなキスは次第に激しく私を求めていく。
琉の腕が強く私を抱き寄せた。
琉。
私の押さえていた何かが外れていく。
琉の背中に回した手を、強く彼の体に食い込ませた。
激しい雨音が静かな車内に大音量で響いている。
もっと。
もっと激しく降り続けて。
そのお互いの抱擁は、まるであの日の琉と私のようだった。
お互いを求め合うようなキスはいつまで続いたんだろう。
少しずつ雨音が薄れていくのを聞いていたら、琉の唇がそっと離れた。
「好きだよ、ヨウ。俺、どうしちゃったんだろう」
熱い眼差しを向けながら、また私の体を抱き寄せる。
琉の唇が私の首筋に触れた。
「まるで俺なのに俺自身じゃないような。ヨウが俺の知ってるヨウじゃないような気がしていた」
「・・・琉」
思わず、その名前を呼んでしまった。
「ヨウ?」
「すみません。峰岸教授」
慌ててその体から離れた。
「雨、止んできましたね」
フロントガラスの向こうが次第に明るくなっていく。
話を逸らそうとしたのに、琉は私をじっと見つめていた。
とても真剣な眼差しで。
「ヨウは、俺のこと、以前”琉”って呼んでた?」
外の雨はますます激しくフロントガラスに打ち付け、外は全く見えない状態だった。
この閉ざされた空間に息苦しい気持ちになる。
気を紛らわせるためにタオルでそっと自分の目元を拭いた。
「ヨウ」
琉のかすれた声が雨音に混じって聞こえる。
その時、琉の体が私に覆い被さった。
雨に濡れた琉の体はしっとりとしていたけれど、とても熱かった。
その鼓動はとても激しくて、私までその鼓動につられてドキドキを増す。
琉の目は熱く潤んでいた。
「キスしてもいい?」
私は頷いた。
琉の温かくやわらかい唇が私の唇を包んだ。
優しく触れたようなキスは次第に激しく私を求めていく。
琉の腕が強く私を抱き寄せた。
琉。
私の押さえていた何かが外れていく。
琉の背中に回した手を、強く彼の体に食い込ませた。
激しい雨音が静かな車内に大音量で響いている。
もっと。
もっと激しく降り続けて。
そのお互いの抱擁は、まるであの日の琉と私のようだった。
お互いを求め合うようなキスはいつまで続いたんだろう。
少しずつ雨音が薄れていくのを聞いていたら、琉の唇がそっと離れた。
「好きだよ、ヨウ。俺、どうしちゃったんだろう」
熱い眼差しを向けながら、また私の体を抱き寄せる。
琉の唇が私の首筋に触れた。
「まるで俺なのに俺自身じゃないような。ヨウが俺の知ってるヨウじゃないような気がしていた」
「・・・琉」
思わず、その名前を呼んでしまった。
「ヨウ?」
「すみません。峰岸教授」
慌ててその体から離れた。
「雨、止んできましたね」
フロントガラスの向こうが次第に明るくなっていく。
話を逸らそうとしたのに、琉は私をじっと見つめていた。
とても真剣な眼差しで。
「ヨウは、俺のこと、以前”琉”って呼んでた?」