君の思いに届くまで
「ええ、とっても。すごく素敵なんだもの」
思わず「はぁ」と感嘆が漏れる。
こんな部屋で過ごしてる琉はとても絵になっていた。
きっと琉という人間の中身が生粋の日本人じゃないからかもしれない。
「まぁそこに座って。紅茶を入れたからさ」
両手に湯気の立ったマグカップを持って、琉はにっこり微笑んで立っていた。
私は頷くと、金の糸で細かく花が描かれた明らかに高価そうなソファーに腰を下ろした。
うちにあるような座るとぐんにゃりとした感覚はなく、しっかりと私の体を支えてくれる。
そのソファーもまた、琉の爽やかな香りがした。
「どうぞ」
差し出されたマグカップを受け取りそっと紅茶の香りをかぐ。
「いい香り」
「うん、これは特別な紅茶葉を使っていてね、こちらでも滅多に手に入らないんだ。特別なお客様の時にだけ使うようにしてる」
熱々の紅茶をゆっくりと口に含んだ。
渋みと甘みがふわっと口から鼻に抜ける。
飲んだことがないような深い味わいの紅茶だった。
琉がそんな私を目を細めながら見つめている。
そして、私の座る横に腰を下ろした。
少しだけそのソファーは私の体を沈ませる。
きれいな琉の目が私を捉えていた。
そうだった。
ここは琉の家。
今は2人きり。
急に緊張が私の中に走る。胸のドキドキが拍車をかけていた。
思わず「はぁ」と感嘆が漏れる。
こんな部屋で過ごしてる琉はとても絵になっていた。
きっと琉という人間の中身が生粋の日本人じゃないからかもしれない。
「まぁそこに座って。紅茶を入れたからさ」
両手に湯気の立ったマグカップを持って、琉はにっこり微笑んで立っていた。
私は頷くと、金の糸で細かく花が描かれた明らかに高価そうなソファーに腰を下ろした。
うちにあるような座るとぐんにゃりとした感覚はなく、しっかりと私の体を支えてくれる。
そのソファーもまた、琉の爽やかな香りがした。
「どうぞ」
差し出されたマグカップを受け取りそっと紅茶の香りをかぐ。
「いい香り」
「うん、これは特別な紅茶葉を使っていてね、こちらでも滅多に手に入らないんだ。特別なお客様の時にだけ使うようにしてる」
熱々の紅茶をゆっくりと口に含んだ。
渋みと甘みがふわっと口から鼻に抜ける。
飲んだことがないような深い味わいの紅茶だった。
琉がそんな私を目を細めながら見つめている。
そして、私の座る横に腰を下ろした。
少しだけそのソファーは私の体を沈ませる。
きれいな琉の目が私を捉えていた。
そうだった。
ここは琉の家。
今は2人きり。
急に緊張が私の中に走る。胸のドキドキが拍車をかけていた。