先生と双子と幼馴染と。
春
新しいこと。
「おはよう。パパ、ママ」
「奏美、おはよう」
「おはよう。奏美ちゃん」
私––––堀江 奏美は、今日から春宮高校の2年生になる。
部活にも入っていないし、習い事も何もしていないし、毎日がただただすぎていくって感じの平凡な日常。
中学の時は青春したいなー、なんて思ったりしたけど、そんなの漫画の世界だけだって 高校に入ってすぐに気がついた。
そこから私の日常は普通になっていった。
そんな平凡な日常を送って1年が過ぎたけど、そろそろ何か刺激が欲しい。
そう思っていた。
パパもママも仕事人間だから、私は幼い頃から一人でいることが多かった。
何か特別なことがない限り、パパとママは仕事を休もうとしない。
「奏美。パパとママ、今日から海外に行ってくるね」
また勝手に……
私のパパとママは有名な写真家で、いろいろなところを旅しては、綺麗な風景の写真を撮っている。
好きなことを仕事にできる2人を私は尊敬しているの。
正直、仕事をし過ぎだとは思うけどね。
「どうして出発する朝に言うの?」
「ごめんね。奏美ちゃん」
「まあ、慣れてるけど」
「もう一つ、言わなきゃいけないことがあるんだ…」
「なに? パパ」
「パパの親友の息子さんたちが、この家で暮らすことになったから」
「え!?」
「今夜18時ごろに来るから、部屋を綺麗にしておいてね」
「……わかった」
パパとママの前ではいい子な私。
素直に返事したけど、納得していない。
っていうか、納得できない!
……ん?
息子さん“たち”ってことは、1人じゃない……!?
「いってらっしゃい」
「……いってきます。パパとママもいってらっしゃい。お仕事頑張ってね!」
なんとなく重たい気持ちだけど……
パパとママにはこの気持ちがバレないように、笑顔で手を振って家を出た。
「奏美、おはよう」
「おはよう。奏美ちゃん」
私––––堀江 奏美は、今日から春宮高校の2年生になる。
部活にも入っていないし、習い事も何もしていないし、毎日がただただすぎていくって感じの平凡な日常。
中学の時は青春したいなー、なんて思ったりしたけど、そんなの漫画の世界だけだって 高校に入ってすぐに気がついた。
そこから私の日常は普通になっていった。
そんな平凡な日常を送って1年が過ぎたけど、そろそろ何か刺激が欲しい。
そう思っていた。
パパもママも仕事人間だから、私は幼い頃から一人でいることが多かった。
何か特別なことがない限り、パパとママは仕事を休もうとしない。
「奏美。パパとママ、今日から海外に行ってくるね」
また勝手に……
私のパパとママは有名な写真家で、いろいろなところを旅しては、綺麗な風景の写真を撮っている。
好きなことを仕事にできる2人を私は尊敬しているの。
正直、仕事をし過ぎだとは思うけどね。
「どうして出発する朝に言うの?」
「ごめんね。奏美ちゃん」
「まあ、慣れてるけど」
「もう一つ、言わなきゃいけないことがあるんだ…」
「なに? パパ」
「パパの親友の息子さんたちが、この家で暮らすことになったから」
「え!?」
「今夜18時ごろに来るから、部屋を綺麗にしておいてね」
「……わかった」
パパとママの前ではいい子な私。
素直に返事したけど、納得していない。
っていうか、納得できない!
……ん?
息子さん“たち”ってことは、1人じゃない……!?
「いってらっしゃい」
「……いってきます。パパとママもいってらっしゃい。お仕事頑張ってね!」
なんとなく重たい気持ちだけど……
パパとママにはこの気持ちがバレないように、笑顔で手を振って家を出た。
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