先生と双子と幼馴染と。
やっと受付の仕事終わった〜!

早くアイス食べたい!


「カナ、お疲れ〜」

「陽菜もお疲れ様」

「ねぇ、カナのところにイケメン来なかった?」

「え?」

「親しそうに話してたけど知り合い?」

「あ…えっと…」


先生だってこと、言ってもいいよね?
本当のことだし。


「あの人は、矢野…」

「カナちゃん!」


驚いて振り返る。

この呼び方するのって……


「柚希くん!? 入学式は!?」

「かずくんが迷子になって…」

「学校で迷子って……柚希くんは何組? 教室に戻れる?」

「2組だよ。教室の場所わかんない」

「カナ、この子は?」

「あとで詳しく話すから、とりあえず柚希くんを1年2組の教室まで連れて行ってもらえる?」

「わかった」

「……カナ〜!!」


今度は前から翔也が走ってきた。

なんだよ、もう!


「なに? 今忙しいから後にして」

「こいつ、お前の知り合い?」


翔也の後ろから顔を出したのは、今まさに探そうとしていた相手。


「どうして翔也のところに!?」

「なんか、教室に来た。入学式が終わるまで匿ってほしいって」

「和希くん、入学式に出たくないの?」

「かずくんは新入生代表挨拶をやらないといけなくて、それが嫌なんだと思う」

「それは…どうしようもないよ」


サボったところであとでバレるし、さすがに代表挨拶を今更辞退することなんてできないし、やるしかないと思う。


「どうしてもやりたくない?」

「練習は大丈夫だったけど、やっぱり本番は怖い」

「侑斗さんも柚希くんもいるから大丈夫だよ」

「……お前もいるならやる」

「いや、それはさすがに…」

「大丈夫でしょ。体育館の後ろの方とかにいればバレないだろうし」

「陽菜!?」

「彼のためだよ、カナ!」


そんなこと言われたって……

どうしてみんな私を見るの?
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